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アスパラ【取材】

スーパーなどでよく見る野菜アスパラ。見れば見るほど不思議な野菜…これは実なの?芽なの?茎なの?

その疑問の答えを探すべく、社員Fはアスパラハウスへ向かったのだった…!!

 

と、いうわけでアスパラさんを取材いたしました。

 

ぶれてる………。ピントを合わせるのは今後の課題になりました。

今回取材を受けてくださるのは夏アスパラさんです。

 

社員F(以下:F)「こんにちは、今日はよろしくお願いします」

夏アスパラ(以下:ア)「どうも~、夏アスパラです。僕たちのことを調べているらしいですね」

F「もう単刀直入にいいですか?貴方たちっていったい何なんですか?」

ア「あはは。先を急ぐ人だなぁ…さて、どこから話をしようかな」

夏アスパラさんはFの失礼な態度に対して怒るわけでもなく、うふふと笑った。なんて心の広い野菜なんだ。今日はアスパラのベーコン巻に決めたぞ!

 

 

ア「僕たちの祖先が江戸時代に観賞用として日本に来たのは知っていますか?」

F「観 賞 用 ?!アスパラさんって野菜ですよね?食べちゃダメなんですか?!」

ア「江戸時代に来た祖先たちは食用ではなかったんです。明治時代に入って食用に改良され、本格的に栽培され始めたのは大正時代なんです。」

F「日本では結構新しい野菜なんですね。もともとは観賞用とお聞きしたのでちょっと書いてみました。私のイメージ図です。商人たちの間でアスパラを持っていたらステータスだったんです、きっと!更にうちのアスパラのほうが色が濃いだの、うちのアスパラのほうがしっかりしているだの、そういう争いをしていたんです。全部妄想ですけど。」

ア「あ、ハイ」

F(なんて冷静な野菜だ…!クールに決めてくるぜ!!)

ア「僕ってオスかメスかどっちだと思いますか?

F「え……?僕って言っているし男の子?いや僕という女の子がいてもいいはずだ。一人称で性別が決まるわけではないのだから…うううううううううーーーーーーん、わからん!いやそもそも野菜に雌雄があるのか?私の常識が今覆されている!!」

 

 

ア「ヒントは雄のアスパラは細身だけど多く採ることができ収穫量が見込めます。雌は太くてしっかりしていて収益が見込めます

F「雄!!!」

ア「当たりです。僕は雄のアスパラなんです」

F「ふう……勘が当たった」

ア「なにかおっしゃいました?」

F「素敵な緑色だなと思いまして」

夏アスパラさん結構耳がいいな…しかし、アスパラに雌雄があるなんてびっくりだ。話を聞けば聞くほど不思議な野菜なんだなぁ。

F「雌雄ってどうやって決まるんですか?やっぱり遺伝子が関係してくるんですか?」

ア「僕たちって株から生えているんです。ちょっとそこを見てください。株が出てきているでしょう」

F「本当だ!同じ株から生えている!!

ア「僕たちの雌雄ってこの株で決まるんです。雄の株からは雄のアスパラ、雌の株からは雌のアスパラが生えます」

F「根っこじゃないんかい…」

次々と出てくる新常識にFは言葉をなくした…アスパラは奥が深い。まさか株で生えてきているなんて。私は根っこがもじゃもじゃ生えていると思っていたのに。

ア「この株から生えている親木の近くに僕らは生えます。雌の株から生えた雌の親木は実がなるんです

F「実が?!アスパラって実がなるんですか?!」

上を見るとまだ青い実がなっている木が。この実は時間が経つと赤くなるそうです。

感動でぶれてしまった…!!!

実がなるってことは、花が…花が……花が!!!

F「親木を見るとどんどん色んなことがわかってくるぞ!………親木?親木ってなに??あんた木なの??」

ア「親木っていうのは僕たちが成長した姿なんです。僕たちが収穫されずにそのまま成長すると親木になって花を咲かせたり実をつけたりします。株に親木を生やして、親木が葉から光を吸収して栄養を蓄える。その栄養がアスパラたちに行って成長するんです」

F「子育てをしているまさに親!!あれ…ということは、アスパラって……親木になる前の若い木…?」

ア「そうです。まだ木というには柔らかいのですが僕たちは」

F「親木になる前の若い若い木!!

 

 

ああ、アスパラなんて奥が深いんだ。調べれば調べるほど面白い。

夏休みの自由研究にアスパラはいかがですか?